治癒
喜びも悲しみも誰かと共有することが出来る。
今はボタンひとつ押すだけで何でも共有しようと可視化する私たち。
でも傷は誰とも共有することは出来ない。
寧ろしようとも思わない。
私の傷は私だけのものだから、傷は誰にも触れられたくない。
放っておいていて欲しい。そうしてくれれば勝手に自分で弱くも強くもなるのだから。
私たちは遥か昔から自分で自分を癒していく術を遺伝子の中に持っているように思う。
癒し方は遺伝子と一緒で千差万別。自分で選択することが重要なのだ。誰かが兎や角、口にする筋合いはない。
今日も今日とて私たちは可視化した世界に安寧を求める。
けど、そこに私はいない。
ボタンひとつでは表せない傷があるから。
恋文。
どうも、今晩は。診断メーカーに「愛読書は『NKJ ver.New Testamentとロランの歌(未読)とフランシス・ジャム詩集全集とマリア様が見てる(未読?)と聖アレクシス伝(未読)と夏のあらし!』です。」と診断された椿です。全部知らない! http://shindanmaker.com/204992
先日、NHK/BS(プレミアム)で再放送されていた『恋文の世紀~あの人にこんな恋があった~』を見ました。
【内容】
歌手エディット・ピアフ、歌人・斎藤茂吉、レーガン元アメリカ大統領など、古今東西の著名人の書いた手紙を紹介し、そこに込められた愛の秘密や人間の真実の姿を探る。(https://pid.nhk.or.jp/pid04/ProgramIntro/Show.do?pkey=001-20131017-10-25277)
この番組が思いのほか面白かったです。特にレーガン大統領が奥様に送った幾つもの手紙が素敵でした。
この番組の影響もあって、現在往復書簡ブーム(?)です。
小島信夫著『書簡文学論』と中条省平著『恋愛書簡術―古今東西の文豪に学ぶテクニック講座』を読んだので感想を書こうと思います。
書簡集を文学と捉えて論じられた一冊です。
個人的に『パミラ』や『クラリッサ』など登場する幾つもの書簡体小説を実際に読んだ後にもう一度読んでみたいと思いました。自論が形成されていない状態で読み始めたので反論も共感も出来ないのは勿体無いと感じました。
現代では森見富美彦著『恋文の技術』のような書簡体小説はあってもフィクションのみばかりだと思っていましたが、『チャリング・クロス街84番地—書物を愛する人のための本』や『菅野満子の手紙』のような実際にやり取りがなされた(もしくはなされたであろう)手紙を基にした本があることに驚きました。
あと、56歳のゲーテと若い人妻の不倫エピソードに笑いました。
こちらは文章がライトで読みやすかったです。結読み終わった後に著者の中条省平さんが学習院大学の教授だと知り、驚きました。構過激な性描写もあって結構周りの視線を気にしつつ読みました。
谷崎潤一郎と渡辺千萬子の章での谷崎の千萬子への貢ぎっぷりに失笑しました。しかし谷崎作品の主人公たちと重なっている様にも感じたので結構自身を投影していたのだな、と思いました。
ユゴー(レ・ミゼラブルの著者)とその女たちのエピソードがほとんど昼ドラでした。あと、ユゴーとジュリエット(愛人その1)が結ばれた日が『レ・ミゼラブル』のコゼットとマリユスの結婚式と同じというエピソードが乙女な感じで好きです。
破綻するカップルの数の多さに唖然としましたが、恋文のルールみたいなものが書かれたりしていて面白かったです。
この2冊には共に“アベラールとエロイーズ”が登場しました。このカップルは断片的なことは知っていましたが今回詳細を知り、益々往復書簡というものに興味を覚えました。論ずる内容が全く違っていて非常に面白かったです
ひとり映画祭。
どうも、診断メーカーに「椿 静琉に『Trick or treat』と言うと、ちょっと困った顔をして「はい、甘いの」と唇にキスをされます。 http://shindanmaker.com/285458 」というチキンスキンが発生しそうな診断をされた椿です。
先日、ひとりで映画を2本も見てきました。水曜はレディースデーなので1000円で映画が観れるから出来た業です。
観たのは『潔く柔く』と『人類資金』です。作風がめっちゃ真逆な2本。
観た順番が『潔く柔く』→『人類資金』だったのですが、正直見る順番を間違えた感が半端なかったです。それも全部財布を忘れて家まで往復した時間ロスの所為です。情けないこと山の如しです。
以下、感想。
続きを読む金田一耕助VS明智小五郎
どうも、診断メーカーに「椿静琉・・・・邪魔するやーつは指先ひとつでダウンさ。」と中二病全開な診断をされた椿です。
http://shindanmaker.com/401017
遅ればせながらドラマ『金田一耕助VS明智小五郎』を観ましたので感想を。
※原作は未読です。
※結構好き勝手書きます。
陶器市。
どうも今晩は。診断メーカーに夏目漱石が『月がきれいですね』、二葉亭四迷が『しんでもいい』と訳した「I love you」を『賢いふりは、もうできません。』と訳しましたと診断された椿です。確かに理性は働かないだろうと頭では理解しつつも自分の言葉だと考えると非常に寒々しいです。 http://shindanmaker.com/321025
今日、正確には昨日になるのですが横浜の関内で開催されている陶器市に行ってきました。
一緒に行った母曰く、益子焼が少なかったみたいですが有田焼などの色とりどりな陶器たちが沢山あって良い目の保養になりました。
高校の選択授業で少しだけ陶芸を経験しているものの専門的な知識に乏しい椿ですが、赤とか一見派手な色も釉薬だと角が取れて落ち着いた色合いになっていて温かさを感じるのが陶器の魅力なのかもしれないなと思いました。
母とも話していたのですが、良いなと思った陶器ほど高価な物が多かったです。きっと高価な物ほど皆が魅力的に見える様に出来ているんでしょうね。売っている方は迷惑だと思いますが買わなくとも見ているだけでも目の保養になるので半ば美術館めぐりをしている気分でした。後、箸置きとか器に描かれるお猫さまの優遇っぷりに切なくなりました。犬派の椿的には陶芸家の皆様に是非お犬さまも描いて欲しいです。
ちなみに本日の戦利品。
お犬さまの不遇っぷりを嘆いておいてセンターがお猫さまだった件(月曜から夜ふかし風)
カエル以外は箸置きです。カエルは友達にプレゼントする予定です。
お猫さまとジンベイザメは姉たちの分で、椿のはパグです。こちらは母に買ってもらいました。早速、今日の夕飯に使ってみたのですが中々箸置きを使う習慣が無かったので慣れるまで暫く時間が掛かりそうです。売り子のおばあさん曰く、箸置きは一生ものだと仰っていたので大事にお付き合いしていきたいと思います。
あと、こんなのも買いました。
買ったのは金魚と浮草(のレプリカ)です。重しが付いていて、水に入れると本物っぽく見えるというやつです。陶器とはあんまり関係ありませんが、お部屋のインテリアに良いのと安かったので購入しました。
三匹いるのですが名前を「松子・竹子・梅子(犬神家)」、「佐清・佐武・佐智(犬神家)」、「月代・雪枝・花子(獄門島)」etc…と色々悩んでいます。横溝しばりなのは趣味です。
他に良い名前があったら誰か教えてください。
ひとり寺山修司映画祭。
日本映画チャンネルの岩井俊二監督のマイリトル映画祭で寺山修司の特集を見て興味を持ち、蔦谷で二本の映画を借りてきました。
最初は『無頼漢』
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寺山修司は脚本を担当。
主演は仲代達矢、ヒロインは岩下志麻。仲代達矢は感情の起伏が激しい遊び人の役で時々テレビのインタビューを見かけると穏やかな方の印象があったので真逆な感じが面白かったです。
岩下志麻の花魁姿が美しくて『悪霊島』でもそうでしたが非常に魅力的でした。
娯楽作品で時代劇だけど百鬼夜行決起のシーンなどが当時の若者たちの姿を写しているようでした。
それと丹波哲郎の口上が格好よかったです。
次は『書を捨てよ町へ出よう』
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寺山修司監督作品。
尖っているというかカオスな作品。
力のない人々の無力感というのか排他的で息苦しい作品。
動物の殺害や薬、レイプなどの残酷なシーンに目を覆いたくなってしまった。
少なからず持つ人と持たざる人がいるというのはいつの世の中にも変わらず存在するんだなと思いました。
『無頼漢』もそうでしたが子が母を捨ててしまうシーンがあって、そんなことをしても寧ろそんなことをしてしまっては二度と親子の縁が複雑な形に囚われてしまうだろうに。
映画の中の家族の姿に自分の幸せを噛みしめるなんて狡いのでしょうか。
『あなたは悲劇的ですか喜劇的ですか』という質問が印象的でした。
こんなにもキラキラしていない映画は初めてだ。
あと、美輪明宏が強烈でした。これからバイトなのに思い出しちゃいそう。